――地下鉄日比谷線日比谷駅のA4出口を出てすぐ,ガード沿いの通りにその店はある。

インディーゲーム界隈やファンの間で,たまに話題となるスポット「UKIYO GAME BAR & CAFE」。初訪問の筆者は「本当にここで合っているのか……?」と確信を持てないまま階段を上がり,3階の扉横にある「UKIYO OPEN」のランプを目にしてようやく胸を撫でおろした。普段は路面に分かりやすい看板が置かれているそうだ。

店内はカウンター席と4人掛けのテーブル3つほどが並ぶ隠れ家的な空間だ。インテリアはシックなモノトーンで,テーブル席にはPCやコントローラなどがセッティングされている。

いわゆるゲームバーといえば,レトロゲームやパーティーゲームを肴にワイワイ楽しむような空間をイメージするかもしれない。しかし,この店のコンセプトはまったく異なる。運営するのは海外インディーゲームの日本・アジア展開やローカライズなどを支援するUkiyo Studiosだ。

関連記事

東京ゲームショウなどの大型イベントは世界中の魅力的なゲームと出会える場だが,会期が過ぎればその熱量は霧散してしまう。展示会ではなかなか触れる機会のない海外作品や,未発売タイトルのデモを常時楽しめるUkiyo Studiosの「東京拠点」として作られたのがこの店なのだという。

メニューには「TANUKI: Pon’s Summer」「Arctic Eggs」「Kernel Hearts」といったタイトルにちなんだユニークなコラボカクテルが並ぶ。 また,純粋にお酒を楽しむバーとしてのこだわりもなかなかのもの。国内外の定番ウイスキーはもちろん,ニュージーランドやオーストラリアなど,海外の小規模な蒸留所で作られたクラフトジンやウイスキーも豊富にラインナップされていた。 ユーカリのフレーバーをまとったニュージーランド北島の蒸留所「FEN & FIELD DISTILLERY」のジンは,ボトルやラベルに至るまで現地のメーカーが作り上げているという。

Ukiyo Studiosの高橋 温氏は,「インディーゲーム作りにも通じる,作り手たちのストーリーがお酒にもある」と語っていた。

オフィスではなく,こういうお酒やお茶を挟んだ空間で話すからこそ,お互いの価値観や背景を深く理解しやすくなる気がする――そんな高橋氏の言葉のとおり,店内には国内外のゲーマー,パブリッシャ,デベロッパがフラリと立ち寄り,グラスを傾けながら画面をのぞいた痕跡が残されていた。ゆくゆくは壁面に寄せ書きができるようにする計画もあるらしい。

なお,店舗は現在プレオープン期間だが,すでにさまざまなコラボイベントが展開されている。 取材時は「Rain98」のコラボイベントが行われていた。イベント自体は10月16日で終了しているが,どのようなコラボイベントがあるかの例として紹介しよう。

店内にはTGSに出展された特別デモがプレイ可能となっており,コレボメニューとして,作品をイメージしたコラボカクテル「メランコリックブルー」(ピーチジュースとレモン,ブルーキュラソーの青いカクテル。ノンアルコール版もあり)を提供。コラボメニューを注文し,体験版を最後までプレイするとRain98バッグをもらえた。

関連記事

居心地の良い空間で,世界のどこかで情熱を注がれ,作られたゲームやお酒を楽しむ。近くに立ち寄った際には,ぜひ3Fまでの階段を上ってみてほしい。

なお店舗はゲーム配信や試遊会などにも利用されるため,営業スケジュールは変動しがちだ。訪問の際には事前に公式X(@ukiyogamebar)をチェックすることをお勧めしたい。

Extracted and lightly reformatted for readability. · Source: ja