Netmarbleが2026年5月21日に正式サービスを開始する「ゲーム・オブ・スローンズ:キングスロード」(PC / iOS / Android)。5月14日にはPC版の先行リリースもスタートしており,すでにプレイを楽しんでいる人も多いのではないだろうか。
海外ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」を原作とし,血風渦巻くウェスタロス大陸での冒険が楽しめる本作。4GamerではCBTでのプレイレポートも掲載しているので,ゲームの内容はそちらを参考にしてほしいが,正式サービス後の展開も気になるところである。
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そこで今回は,本作のゲームデザインや未来について聞いたメールインタビューをお届けする。答えてくれたのは,本作の開発を手がけるNetmarble Neoでエグゼクティブプロデューサーを務めるチャン・ヒョンイル氏と,本部長のムン・ジュンギ氏だ。
4Gamer: 本作の制作のきっかけを教えてください。また原作「ゲーム・オブ・スローンズ」のゲーム化にあたり,どんなところに注意を払いましたか。
チャン・ヒョンイル氏(以下,チャン氏): 「ゲーム・オブ・スローンズ:キングスロード」は,世界的なファンダムを誇る「ゲーム・オブ・スローンズ」の世界を,オープンワールドアクションMORPGとして表現するというNetmarbleの挑戦から始まりました。 Netmarbleは,これまで「マーベル」「七つの大罪」「俺だけレベルアップな件」など,数々のグローバルIP作品をゲーム化してきた経験があります。そのノウハウを生かし,「ゲーム・オブ・スローンズ」が持つ壮大な世界観,立体的なキャラクター描写,そして重厚な人間ドラマを最も魅力的に体験できるジャンルとして,本作ではオープンワールドアクションMORPGを選択しました。
4Gamer: 「ゲーム・オブ・スローンズ」を原作としたゲームは複数ありますが,それらと本作の違いはなんでしょうか。
チャン氏: 「キングスロード」では,オープンワールドアクションMORPGというジャンルを通じて,プレイヤー自身がウェスタロスを探索し,原作キャラクターたちと交流しながら,自分だけの物語を紡いでいく新しい体験を提供しています。 また,有料ガチャ要素を排除し,公平な成長構造を採用している点も,既存のモバイルゲームとの大きな違いです。加えて,Unreal Engine 5による高品質なグラフィックス,英語フルボイス,原作俳優をベースにした3Dキャラクターモデルなども,本作ならではの特徴となっています。
4Gamer: 開発にはどの程度の時間を要しましたか。
チャン氏: 開発は数年にわたり進められました。具体的な期間はお答えできませんが,欧米向けアーリーアクセス後には,アジア版に向けてビジネスモデル,戦闘システム,マルチプレイコンテンツなどのコア要素を根本から再設計するため,追加開発期間を設けています。 とくに原作IPホルダーとの密接な連携や,海外ストーリー作家陣との協業など,高品質なコンテンツ制作に多くの時間と投資を行いました。
4Gamer: ジョン・スノウをはじめ,ドラマに登場したキャラクターが多く登場する本作ですが,時代背景はどう設定されているのでしょうか。
チャン氏: 本作は,ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」シーズン4後半の時代を舞台にしています。 “釁られた婚儀”以降,ウェスタロス全土で対立が激化していく時期であり,ジョン・スノウ,サーセイ,ジェイミー・ラニスターといった主要キャラクターたちも重要な役割を果たします。 プレイヤーは北部の小貴族「タイレ家」の後継者として,この混乱の時代を生き抜きながら,自らの物語を紡いでいきます。ドラマ全体の中でもとくに緊張感とドラマ性が高い時期であることから,このタイミングを舞台として選択しました。
4Gamer: 例えば誰かの息子など,原作に登場したキャラクターと縁の深いオリジナルキャラクターなども登場するのでしょうか。
チャン氏: プレイヤーキャラクターは原作主要人物と直接的な血縁関係を持ってはいませんが,北部の小貴族「タイレ家」の後継者として,原作キャラクターたちと深く関わっていきます。ジョン・スノウをはじめとする主要人物たちとの密接な交流がメインストーリー全体を通して描かれ,プレイヤー自身がウェスタロスの運命に影響を与える存在となっていきます。 オリジナルの家門設定を採用することで,原作世界観との整合性を保ちながら,自由度の高い物語体験を実現しました。
4Gamer: CBTでは3つの職業が選択できましたが,製品版ではさらに追加されると考えてよいのでしょうか。登場するとしたら,どんな職業が追加されますか。
チャン氏: 現時点では新クラス追加よりも,“武器バリエーションの拡張”によって戦闘体験を広げていく方向性を重視しています。 「キングスロード」では固定ロールを強制する設計ではないため,新しいクラスを増やすよりも,新たな武器体系によって多彩なプレイスタイルを提供したいと考えています。長期運営を通じて,段階的に戦闘体験を拡張していく予定です。
4Gamer: 魔法使いのような職業が登場する可能性はありますか。原作では,魔法の力はごく限られた人物にしか与えられていませんでしたが。
チャン氏: ご指摘のとおり,原作における“魔法”は非常に限定的な存在です。そのため,「魔法使いクラス」を直接実装することは,IP設定との整合性を慎重に考慮する必要があると考えています。 現在は原作世界観に忠実な,リアル寄りの武器ベースの戦闘を中心に開発しており,魔法的要素は一部ボスギミックや演出など,“稀で強大な現象”として限定的に扱う方向で検討しています。
4Gamer: CBTでは職業によって武器が固定されているようでした。この制限は,ゲームの進行によって取り払われるのでしょうか。それとも最後までこのままですか?
チャン氏: はい。プロローグをクリアすると,すぐに2つ目の武器を使用できるようになりますが,以降はそのままです。 各クラスは“2種類の武器”を扱うデュアルウェポンシステムを採用しており,武器の切り替えによるコンボ,ゲージ運用,スワップタイミングなど,十分な戦略性を楽しめる設計となっています。そのため,武器固定による単調さはほとんど感じないと思います。
4Gamer: より強い武器を手に入れることは可能ですか。いわゆるハクスラのような,より強い装備を求めて周回プレイを行う要素があるのか気になっています。
ムン・ジュンギ氏(以下,ムン氏): はい。より強力な武器や装備を求めて繰り返しプレイする要素を用意しています。 レイドやダンジョンなど,さまざまなマルチプレイコンテンツを通じて強力な装備を獲得できるほか,ゲームプレイによる装備収集を軸とした設計です。 また,獲得したアイテムは取引所を通じてほかのプレイヤーと取引できるため,課金ではなくプレイを通じて,装備収集できるゲームサイクルを構築しています。
4Gamer: CBTでは,パリィを使って相手を崩す戦い方がかなり有効に感じました。これは意図的なものでしょうか。
チャン氏: はい,意図した設計です。 本作の戦闘で最も重視しているのは,「すべてのプレイヤーがアクションの楽しさを体感できること」です。その入口となるシステムがパリィだと考えています。 そのため序盤は比較的扱いやすくしつつ,エンドコンテンツでは精密なタイミングや敵パターンの理解が求められるようになっていて,プレイヤースキルによる差が明確に出る奥深さも持たせています。また一部大型ボスでは,パリィやジャスト回避を活用した新たな戦闘ギミックも現在検討中です。
4Gamer: ほかにオススメのバトルスタイルがあれば教えてください。
チャン氏: ぜひ武器切り替えシステムを積極的に活用してみてください。 2種類の武器はそれぞれ独立したスキルセットとクールタイムを持っており,ゲージ蓄積後にスワップすることで追加バフや特殊スキルが発動します。ボスフェーズに合わせて主武器・副武器を切り替えたり,パリィや回避と組み合わせて最大火力を狙ったりするなど,より戦略的な立ち回りが可能です。 基本戦闘に慣れたあとは,「スワップゲージ管理+フェーズごとの武器運用」に挑戦していただくと,さらに奥深い戦闘を楽しめると思います。
4Gamer: マルチプレイ要素について教えてください。例えば将来的には,軍団同士による大規模戦闘などもありえますか。
チャン氏: 正式サービス時点における主要なマルチプレイコンテンツとしては,4人パーティによるボスダンジョンやフィールドボス,さらに同一マルチワールド内でほかのプレイヤーと遭遇しながら挑む拠点防衛戦など,協力型のコンテンツを中心に展開する予定です。
また,最初の大型アップデートでは「ストームランド」地域の拡張に加え,新たなマルチダンジョンを追加予定です。4人パーティによるレイドダンジョンや協力専用コンテンツも継続的に拡張していくほか,サーバー全体で目標達成を目指す“シーズン協力ミッション”のようなコンテンツも展開していきます。さらにギルドや家門単位で楽しめる大規模協力コンテンツについても,段階的に拡充していく予定です。
PvPについては,直接対戦型を中心とするのではなく,家門ランキングやシーズン成績比較など,間接的な競争要素を軸に設計しています。そのうえで,プレイヤーの反応を見ながら,さまざまな競争型コンテンツを段階的に拡張していく方針です。 長期的には,ウェスタロス全土,さらにはエッソスまで舞台を広げ,“ウェスタロスで共に生きるマルチプレイ体験”を継続的に進化させていきたいと考えています。
4Gamer: 本作はライブサービスゲームですが,ゲーム進行はストーリードリブンのようです。いわゆる物語のエンディングのようなものはあるのでしょうか。
チャン氏: ライブサービスゲームとして,物語はシーズン単位で継続的に拡張されていきます。ただし,各シーズン・各チャプターごとに“ひとつの物語として完結感のある体験”を楽しめる構成を意識しています。 単に終わりなく物語を追加していくのではなく,ドラマシリーズのように,そのシーズンならではの結末や余韻を残しつつ,次の展開への期待につながる形で運営していく予定です。
4Gamer: 日本のファンに向けてメッセージをお願いします。
ムン氏: 日本のファンの皆さま,長らくお待ちいただき,本当にありがとうございます。 「ゲーム・オブ・スローンズ:キングスロード」は,原作への深いリスペクトと,ファンの皆さまからいただいたフィードバックをもとに,開発チームが全力を注いで制作した作品です。 ぜひプレイヤー自身の手でウェスタロスの世界を冒険し,ジョン・スノウをはじめとする原作キャラクターたちと共に,自分だけの物語を体験していただければと思います。 それでは,ウェスタロスでお会いしましょう。
Extracted and lightly reformatted for readability. · Source: ja
